CSスカパー放送で、東芝日曜劇場の「終りの一日」が放映されるのを偶然発見。
昭和50年に増毛町で撮影され、放送された単発テレビドラマです。
前から見たいと思っていたのですが、ようやく念願が叶いました。
戦争で夫をなくし、ずっと自分を抑えて生きてきた女教師の退職した日を描いた物語。
主演は、若い時から老け役を演じ、日本一のおばあちゃん女優と呼ばれた北林谷栄さん。(北林さんは、昭和56年の映画「駅station」で、健さんのお母さん役として出演しています。)
他に坂口良子さん、小倉一郎さん、神山繁さんらが出演。
旧増毛小学校や増毛駅など、北海道遺産にもなっている駅周辺の懐かしい風景を見ることができます。
旧富田屋旅館もこのときはまだ現役旅館でした。
その横にあった谷商店もひじょうに懐かしいです。店先に野菜や果物の青果が置かれていた断片的な記憶が蘇ってきました。
坂口良子さんは、現在の居酒屋忠さんの場所にあった志満川食堂で働いている設定です。
その坂口さんも、25年後の平成12年のテレビドラマ「札幌・増毛冬物語」で増毛町を再訪しています。
協力のクレジットに、増毛小学校と増毛中学校も。
小学校は校舎が使われ、中学校は当時の生徒さんたちや先生もエキストラ出演しています。
脚本は「ふぞろいの林檎(りんご)たち」の山田太一さん。
山田さんも増毛町の風景に魅入られてこの脚本を書き上げたのでしょうか。45年前の貴重な景色が映像として残ったことに感謝です。
壊された建物もありますが、駅周辺は昔と変わらぬ風情が今でも残されています。
この街並みをこれからも残していきたいと思っています。